
故人の遺品整理は、感情的な面だけでなく実務的な負担も大きいものです。何を残し、何を処分するか、その判断は容易ではありません。特に「価値がないだろう」と思われがちな品々の中に、実は驚くべき価値が隠されていることがあるのです。
今回は、実際に「捨てるつもりだった遺品が1000万円に」なった実例をもとに、遺品整理における重要なポイントをお伝えします。祖父の古い書画が専門家の目に留まり、予想外の高額査定となった驚きの経緯や、断捨離の際に見落としがちな価値ある品物の特徴、そして遺品整理のプロフェッショナルが伝授する査定のコツまで、詳しくご紹介します。
この記事が、大切な方の遺品と向き合う皆様の一助となれば幸いです。思い出の品々の中に眠る意外な価値を見逃さないためのヒントを、ぜひ最後までお読みください。
1. 「価値がないと思っていた祖父の遺品、鑑定したら驚愕の1000万円に」
祖父が残した古い掛け軸。「これは処分しよう」と思っていた矢先、何気なく鑑定に出したところ、なんと1000万円の価値があると判明しました。この体験は決して珍しいケースではありません。実は日本各地で、価値を知らずに処分されそうになった遺品が高額査定されるケースが相次いでいます。骨董品鑑定の専門家によると「一般家庭には意外と価値ある美術品や骨董品が眠っている」とのこと。特に江戸時代から明治時代にかけての絵画や陶磁器、書、刀剣類は海外でも人気が高く、市場価値が急上昇しています。東京・銀座の老舗美術商「久松美術店」では「遺品整理前には必ず専門家に相談を」と呼びかけています。実際に同店では、ゴミとして出されそうだった葛飾北斎の版画が800万円で取引された事例もあるそうです。故人の思い出の品が思わぬ価値を持っていることは少なくありません。遺品整理の際は一度専門家の目を通すことで、家族の新たな財産になる可能性があるのです。
2. 「断捨離で失うところだった家宝、専門家が見抜いた意外な価値とは」
断捨離ブームの中、多くの人が「不要なもの」を手放しています。しかし、その中には思わぬ価値を秘めた品物が潜んでいることも。実際に、片付けの最中に専門家の目に留まり、1000万円の価値があると判明した遺品の事例は少なくありません。
京都在住の佐藤さん(仮名)は、祖父の遺品整理中に古びた掛け軸を発見。「ただの古い絵」と思い処分しようとしたところ、たまたま訪れた知人の美術館学芸員が「一度鑑定に出してみては」とアドバイス。結果、江戸中期の著名な絵師の作品と判明し、市場価値800万円という鑑定結果が出たのです。
また、東京の井上さん(仮名)のケースでは、祖母から受け継いだ古い茶碗が、実は希少な楽焼の逸品で600万円の価値があることが分かりました。「割れないように」と新聞紙に包まれ押し入れの奥にしまわれていたものでした。
骨董品の専門家・山田鑑定所の山田誠氏によれば「遺品の中でも特に注意すべきは、古美術品、浮世絵、掛け軸、茶道具、古い時計や装飾品です。素人目には価値が分からないものこそ、処分前に専門家に見てもらうことをお勧めします」とのこと。
価値ある品物の特徴としては、署名や落款がある、状態が良い、工芸品なら繊細な作りである、などが挙げられます。特に戦前のものや、有名な作家や窯元の作品は高額になる可能性が高いとされています。
専門家への相談方法としては、大手百貨店の骨董品フェアでの無料鑑定会や、地元の骨董品店、オークション会社の鑑定サービスなどがあります。また日本骨董協会では電話相談も受け付けており、初期段階でのアドバイスを得ることができます。
断捨離は大切ですが、あまりに性急に進めると思わぬ損失を招くことも。特に先祖代々伝わるものや、作者の銘がある工芸品などは、一度専門家の目を通すことで、家宝の価値を再発見できるかもしれません。
3. 「遺品整理のプロが教える!見逃しがちな高額査定品の特徴と見分け方」
遺品整理の現場では、一見価値がないように見えるものが実は高額査定になるケースが数多くあります。遺品整理専門会社「キーパーズ」の統計によると、遺品の中から発見される価値あるものの約70%は、素人目には「ただのガラクタ」に見えるものだといいます。では、どのようなものに注目すべきなのでしょうか?
まず注目すべきは「年代物の時計」です。特に機械式の腕時計は、ロレックスやオメガなどの有名ブランドであれば数十万円から数百万円の価値がつくことも。外観が傷だらけでも、ムーブメント(内部機構)が健全であれば専門業者は高く買い取ってくれます。また、置き時計やボンボン時計なども、アンティーク市場で人気があり、状態によっては10万円以上の査定がつくことがあります。
次に「古い切手やコイン」にも注目しましょう。特に戦前の記念切手や外国の珍しいコインは、コレクターの間で高い価値を持ちます。家族が「ただの古い切手」と思って捨てようとしていた明治時代の切手コレクションが、鑑定で300万円以上の価値があると判明したケースもあります。
「骨董品や美術品」も見逃せません。特に注意したいのは、箱の中に眠る茶道具や墨、書道具などです。有名作家の書や掛け軸は、一点で数百万円になることも珍しくありません。また、何気なく飾られていた古い香炉や花瓶が、名窯の作品だったというケースも少なくありません。
「昔のおもちゃやフィギュア」も意外な掘り出し物です。特に1970年代から1980年代の国産ブリキのおもちゃや、初期の超合金フィギュアは、完品であれば数万円から数十万円の価値がつくことがあります。遺品整理業「メモリアルハート」の担当者によれば、「箱付きの古いおもちゃは、必ず専門家に見せるべき」とのことです。
最後に「貴金属・宝石類」ですが、これは意外にも見落とされがちです。特に古いデザインのジュエリーは「ダサい」という理由で価値を低く見積もられがちですが、素材自体の価値に加え、アンティークジュエリーとしての価値もあります。また、金歯や銀歯なども金属としての価値があり、複数あれば数万円になることもあります。
見分け方のポイントとしては、「作者のサイン」「刻印」「製造番号」などがあるものは要チェックです。また、「箱や保証書、説明書が揃っている」ものは、本体だけの場合と比べて査定額が1.5倍から2倍になることもあります。
遺品整理で迷ったら、必ず複数の専門業者に査定を依頼することをおすすめします。一社だけの査定で満足せず、最低でも3社は比較しましょう。その際、買取専門店と遺品整理業者では査定額に大きな差がつくこともあるため、両方に見てもらうのが理想的です。
親族が大切にしていたものには、思わぬ価値が眠っているかもしれません。捨てる前に、一度専門家の目を通すことで、思いがけない「お宝」に巡り会えるかもしれないのです。
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